ブラキシズムについて|札幌市西区 クラマス歯科|金属アレルギー、メタルフリー治療|歯科医院 歯医者

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医院コラム

ブラキシズム(歯ぎしり・食いしばり)について

当院にご来院いただく患者様を診ていると、睡眠時に“食いしばり”をする方が非常に増えていると感じています。食いしばりは原因の一つにストレスが挙げられます。予防法として、歯科医院でマウスピースを作って就寝時に付けて寝ることが推奨されています。しかしそれだけでは充分ではありません。

私たちの身体には交感神経副交感神経という2種類の自律神経があり、ストレスを受けたり身体が緊張・興奮している時には交感神経が優位に、睡眠時やリラックスしている時には副交感神経が優位になります。つまり、食いしばりは交感神経が優位になっている時に起こる現象なのです。そのため、交感神経の働きを抑えることが食いしばりの予防になると考えられています。

交感神経の働きを抑え、リラックスした睡眠をするためにはどのように生活したらいいのでしょうか?夕食は就寝の3時間前までに済ませ、就寝の1~2時間前にぬるめのお湯で入浴し、お酒やカフェインを控えましょう。スマホを見ながら遅くまで起きていないことなども大切です。当然、適度な運動も良いでしょう。

これだけではありません。実は、食事の内容を見直すことで自律神経の働きを制御することができるのです。

自律神経と食事

昨年(2023年)の岡山大学の研究では、睡眠中に歯ぎしり・食いしばりをする学生は、歯ぎしりをしない学生よりも食物繊維の摂取量が少ないとの研究結果が出ました。これはある意味食生活の重要性を説いている結果です。

具体的な栄養素としては、【タンパク質、鉄、亜鉛、ビタミンB群】といったものが挙げられます。これらを摂取することによりノルアドレナリン(交感神経の情報伝達物質)が分泌されるのを抑えることができ、同時にセロトニン(幸せホルモン)、メラトニン(睡眠ホルモン)が作られます。夕食時にこれらを摂取することで夜間の低血糖を防ぎ、リラックスした睡眠になると考えられます。

迷走神経と副交感神経

また、「迷走神経」は自律神経の副交感神経系を支配している神経で脳の延髄から耳・目・首元の周辺を通り、心臓・胃・小腸・大腸など全身に張り巡らされていて、脳と臓器が連絡を取るのに重要な働きをします。迷走神経が働く事で、副交換神経の機能が高まり心身のリラックス、休息につながります。

先日の講演で、迷走神経に刺激を与えると有意に緊張性SB指数、緊張性収縮時間(咀嚼筋)が減少し、副作用はなかったと報告されました。
迷走神経賦活デバイス【Vagal Healer】の器械が来月から日本にも導入される予定です。当院でも患者さんにも体験していただこうと思い、購入を予定しておりますので、またご報告いたします。

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参考文献
Nutrients Associated with Sleep Bruxism
Multimodal transcutaneous auricular vagus nerve stimulation: An option in the treatment of sleep bruxism in a "polyvagal" context


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