マグネシウムと歯科の関係性について
「マグネシウム」というと、筋肉や神経のミネラルというイメージを持つ方が多いかもしれません。実はマグネシウムは300種類以上の酵素をサポートし、ビタミンB群の働きも助けるとても重要な栄養素です。
また、私たちの細胞がエネルギーを生み出すために欠かせないATP(アデノシン三リン酸)の生成にも必要で、体や心の「元気のもと」を支えています。そのため、マグネシウムは「抗ストレスミネラル」とも呼ばれ、神経や筋肉をリラックスさせ、集中力の低下や無気力、疲れやすさを防ぐ働きがあります。

歯の健康にも欠かせないミネラル
歯科の観点でも、マグネシウムはとても大切です。カルシウムとともにエナメル質を形成するため、不足するとエナメル質が弱くなり、虫歯や歯の欠け・損傷のリスクが高まります。
さらに、抗炎症作用があるため、歯肉炎や歯周炎の予防にも役立ちます。歯ぐきの腫れや出血を軽減するほか、カルシウムが過剰に沈着してできる歯石の形成を防ぐ助けにもなります。

マグネシウム不足が引き起こすお口のサイン
- 歯ぐきからの出血が増える
- 骨が弱くなり歯を支えにくくなる
- エナメル質がやわらかくなり虫歯になりやすい
- 歯がグラグラしやすい、抜けやすい
- お子さんでは歯の成長や萌出が遅れることも
また、マグネシウムは筋肉の弛緩にも関与しているため、歯ぎしりや食いしばりの改善にも関係している可能性があります。
食事で手軽に取り入れましょう
マグネシウムは、海藻類・豆腐・玄米・雑穀・アボカド・バナナなどに多く含まれています。毎日の食事に少し取り入れるだけでも、体にもお口にも良い影響が期待できます。
食事にちょっと工夫してはいかがでしょうか?

バランスの取れた食生活を心がけながら、歯や体の健康を守っていきましょう。何か気になる症状がある場合は、お気軽にご相談くださいね。