お口と全身のつながりを考える「生物学的歯科医療(Biological Dentistry)」とは?
こんにちは。札幌市で患者さんのお身体に優しい歯科医療をご提案する、クラマス歯科です。

皆さんは、「生物学的歯科医療(Biological Dentistry)」という言葉を耳にしたことはありますか?
これは、単にお口の中の虫歯を削って詰めたり被せたりする対症療法にとどまらず、「口腔と全身の健康は深くつながっている」という視点に立ち、自然治癒力を最大限にサポートすることを目指す歯科医療のアプローチです。
当院では、金属アレルギーやレジン(プラスチック)アレルギーに配慮したメタルフリー治療(ジルコニアセラミックなど)をはじめ、セメントなどの歯科材料もできる限り生体に優しいものを選択しています。また、必要に応じてビタミン・ミネラルのバランスや有害重金属についてのアドバイス、食事改善の指導を行うことで、お口の中の慢性炎症を低減させる根本的な原因解決を追求しています。
生物学的歯科医療を希望された外国人の患者様
先日、ニセコにお住まいのアメリカ人の患者さんが、この「生物学的歯科医療」を行っているクリニックを探して当院のホームページを見つけ、メールでのご相談を経て来院されました。
レントゲンや口腔内写真を撮影し、歯科衛生士を交えてじっくりとカウンセリングを行ったところ、その患者さんは「お身体への影響が懸念される材料は、一切お口の中に入れたくない」という強いご希望をお持ちでした。
海外、特に欧米では、過去に使用されていた歯科用金属(アマルガムなど)だけでなく、広く普及しているプラスチック(レジン)の詰め物に含まれる成分「BPA(ビスフェノールA)」について、非常に高い関心を持たれている方が多くいらっしゃいます。
※歯科材料と健康に関する研究報告
実際に近年の医学・歯学研究において、BPAは特に胎児や乳幼児、小児の発育プロセスにおけるホルモンバランスへの影響、生殖機能、あるいはその他の健康問題との関連性が指摘されています。これらはまだ議論が続いている分野ではありますが、「お口に入れるものが全身にどう影響するか」という視点は、いまや無視できない大切な事実です。
当院でも、こうした科学的なデータや海外のスタンダードな知見をふまえ、患者さんのお身体への長期的な影響を最優先に考えています。そのため、これらの材料の使用は極力必要最小限に留め、より生体親和性が高く安全性の高いメタルフリー素材を選択できる環境を整えております。
カウンセリング中、アマルガムの除去に不安をお持ちのようでしたので、「削り取るのではなく、お身体に配慮して安全に外して取り除きますので心配いりませんよ」とお伝えしました。なお、当院では患者さんのご希望や体質に合わせ、術前の栄養面からのサポート(有用性が研究されている各種成分の取り入れなど)のご相談にも応じております。
口腔内のバランスを整えるために
また、その患者さんはお帰りの際、「ハイドロキシアパタイト入りの歯磨きペーストはあるか」と尋ねられまた。
ハイドロキシアパタイトは、単に歯の表面を洗浄するだけでなく、エナメル質を健やかに保ち、虫歯の初期症状(初期虫歯)の修復や知覚過敏の軽減を助けることで注目されている成分です。
私たちの歯は、糖分の多い食事や酸性の飲食によって、お口の中のpH(ペーハー)が歯の溶け始める境目のラインである「約5.5(臨界値)」を下回ると、エナメル質から必須ミネラルが失われる「脱灰(だっかい)」という現象が起こり、虫歯のリスクが高まります。糖分を過剰に摂取すると、本来は「体の内側から歯の表面へ」と栄養や免疫を運んでいるお口の自然な供給システム(DFT液=象牙質液体流)が逆流してしまいます。これも虫歯を引き起こす大きな因子の一つです。一方で、唾液の働きによってカルシウムやリン酸を補う「再石灰化」を促進し、バランスの取れた口腔環境を支えることこそが大切です。

単にお口の中を機械的に修復するだけでなく、素材を選び、内側の栄養バランスに目を向けること。それこそが、当院の目指す本来の健康維持への道です。
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