歯肉、および歯を支える骨の病気について
皆さんは「歯周病」という言葉を耳にされたことがあると思います。これは文字通り『歯の周囲』、つまり歯を支えている歯茎や骨に影響を及ぼす、慢性の細菌感染症です。
放置してしまうと、最終的に歯を失う原因ともなり得る病気であり、時には複数の歯へ同時に影響が及ぶこともあります。すべては、歯に付着する粘着性のある無色の膜である「歯垢(プラーク)」の中の細菌が、歯茎に炎症を引き起こすことから始まります。
まずは「歯肉炎」から始まります
初期の段階である「歯肉炎」になると、歯茎が赤く腫れ、出血しやすくなります。この段階では、通常は痛みがほとんどありません。そのため、気づかないうちに進行してしまうのがこの病気の怖いところです。
主な原因は、お口の中の衛生状態が不十分であることです。しかし、この段階であれば、クリニックでの適切な治療と、日々の丁寧な口腔ケアによって、健康な状態へと十分に治癒が可能です。
放置すると「歯周炎」へと進行します
もし歯肉炎をそのまま放置していると、次の段階である「歯周炎」へと移行する可能性が高くなります。
歯垢の中に潜む細菌が作り出す毒素によって、歯を支えている大切な組織や骨が徐々に破壊されていってしまうのです。
これを防ぐためには、毎日の丁寧な歯磨きでプラークを取り除くことはもちろん、デンタルフロスや歯間ブラシを併用して、隙間の汚れまでしっかり除去することが欠かせません。それに加えて、歯科医院で定期的に検診を受けることも非常に大切です。
栄養療法の視点からできる、歯茎の健康サポート
当院では、お口の中のケアだけでなく、お身体の内側からはたらきかける「栄養療法」の視点も大切にしています。
例えば、お口の中の細菌バランスを整え、炎症を抑えるサポートをしてくれる成分として「ラクトフェリン」の摂取が挙げられます。また、お口の中の細菌叢(フローラ)のバランスを健やかに保つために、プレバイオティクス製品を取り入れるのも良い方法です。

さらに、歯周病が進行すると歯茎を構成するコラーゲンが破壊され、歯茎が弱くなってしまいます。このコラーゲンを体内で新しく作り出すためには、「鉄」「ビタミンC」「タンパク質」という栄養素が不可欠です。
これらは日々の食事が基本となりますが、どうしても食事だけで補いきれないときには、補助としてサプリメントを上手に活用するのも、現代においては有効な選択肢の一つと言えるでしょう。
さいごに
いつまでもご自身の歯で美味しい食事を楽しんでいただくために、外側からのケアと内側からの栄養、その両面から健やかなお口を一緒に育ててまいりましょう。気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
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