カルシウムとリンの関係から分かること<カルシウム代謝を調節するメカニズム>
カルシウムは、骨や歯を形成する材料であることはご存じだと思います。カルシウムは、すべての生命現象に欠かすことができないミネラルのひとつです。
カルシウムが不足すると次のような症状や病気が起こる可能性があります。
神経過敏・イライラ・足がつる・手足がしびれる・不整脈など筋肉の運動・虫歯・歯周病など
カルシウムの濃度は細胞内と細胞外で1:10,000という一定の割合でバランスが保たれています。体内の酸とアルカリのバランスを維持する役割も果たしています。
カルシウムとリンの関係
カルシウムとリンは骨や歯を形成する主要な栄養素で、密接に関係しています。
フロリダ州の歯科医師のペイジ博士は、10㎎のカルシウムを使うには、血中にリンが4㎎がなければならないことを明らかにしました。ただし正確にカルシウムが10㎎、リンが4㎎なければならないという意味ではありません。必須条件はカルシウムがリンの2.5倍必要だということです。
過剰摂取のリスク
カルシウムとリンを過剰に摂取すると、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
もしも体内で利用されないカルシウムが過剰になると、
・腎臓や胆のうの結石
・目の白内障
・動脈を塞ぐ主要成分になったりします
反対にリンが過剰になると、骨の中のカルシウムで血中カルシウムイオン濃度を維持しますが、このアンバランスが日常的に起これば、
・リウマチ様関節炎
・骨粗しょう症
・骨軟化症
を引き起こす主因になります。
食品添加物に含まれるリンは要注意です。砂糖・精製穀物・スナック菓子・冷凍食品・加工食品を常に食べていると、リン酸塩が過剰になりバランスがくずれてしまいます。リンは過剰に摂取すると、体内に入ったカルシウムを排除してしまいます。自然食品中のリンについては心配はありません。
*歯を抜いた後で治癒が遅れたり虫歯がよくできる方は、カルシウムイオン濃度が低い可能性がありますので、血液検査でカルシウムとリンのイオン濃度を調べるのが良いと思います。