サプリメントで栄養素を摂取するときの注意点
現代人は、食事だけで必要な栄養素を取るのは難しいと言われています。
そのため、サプリメントで栄養を補っている方も多いと思いますが、体内でしっかりと栄養素に活躍してもらうために、注意点をお伝えしたいと思います。
今回は、目の健康に欠かせない栄養素、「ビタミンA(レチノール)」についてお伝えします。
一番重要なポイントは、天然もので、活性を持たない前駆体『precursor,プレカーサー』のサプリメントを選ぶ、ということです。
魚油などに含まれるビタミンA<レチノール>は活性が低く、体内で量が満たされるとレチニルエステルに変換されて「活性を失い」ます。
動物のレバーに含まれるビタミンAもレチニルエステルとして含まれるため、「活性がありません」。
もし身体のどこかでビタミンAが必要になると、まず、肝臓や脂肪細胞に貯蔵されたレチニルエステルが分解されてレチノールになります。
次に、レチノール結合タンパク質が合成され、分解されてできたレチノールと結合して「活性をなくし」、血液を通して運ばれます。
それから必要な組織にある細胞へ送り届け、結合タンパクから切り離されて細胞内に入ります。
その細胞が網膜であればレチノールに変換され、他の組織であればレチノイン酸へ変換されます。
このように幾重にも安全装置が準備され、活性の強いビタミンAであるレチノイン酸が悪さをしないようになっています。
もし仮に体で必要量が満たされると、腸からの吸収を抑えて過剰にならないように調整します。(栄養素の過不足を調整する腸粘膜も非常に重要な役割を果たしているので、こちらについても、またコラムでお伝えしたいと思っています。)
天然に存在する栄養素の多くは、「活性がない」、あるいは「活性が低い前駆体」として存在します。
そのため、サプリメントで栄養素を摂取するときも、活性を持たない前駆体のサプリメントを選ぶことがとても重要なのです。