虫歯に強い歯になるために
3~4年前に当院で歯科検診した際には、ほとんど虫歯がなかった20代の女性患者さんが、先日、検診で来院しました、お口の中を拝見すると、小臼歯、大臼歯に虫歯ができていました。
本人のご希望でメタルフリー治療に取り掛かりましたが、気になったので食生活についてお聞きしてみました。すると、あまり食事がとれず、今のスイーツブームもあって、ケーキやパンなど、糖質主体の生活を送っておられるようでした。
確かに虫歯は、虫歯菌が、砂糖などの糖分を餌にして酸を作り、歯の表面にあるエナメル質を溶かして奥へと進行していきます。でも、それだけが虫歯の原因ではありません。糖質を多くとると、血糖値が急上昇するため、象牙質液の流れが悪くなり、抵抗力が弱まって虫歯が発生、進行しやすくなります。
お口の中の粘膜に存在している『抗菌タンパク質』は、菌に抵抗してくれるので、とても大切なものです。でも、甘いものに弱いので、糖質をとると口腔内で抗菌タンパク質が作れません。甘いものを食べた後は、糖分を洗い流すという意味で、お茶やお水などを飲むと良いと思います。
また、これまで何度かお話しした『ビタミンD』は、抗菌タンパク質の合成に必要です。ビタミンDの血中濃度を測定して、「40ng/ml以下」の方は、医療用サプリメントを補給すると、口腔内の健康度も上げることができるのでおすすめです。