日本メタルフリー歯科臨床学会に参加して
11月29日に、「日本メタルフリー歯科臨床設立学術大会」があり、参加して来ました。
数年前から金属アレルギー治療に取り組んでいる私には、非常に意義のある大会でした。
今さら言うまでもありませんが、「口腔内の金属イオンが遊離し、局所のみではなく全身にも悪影響を及ぼし、様々な症状が起きる可能性がある」と言うことです。
簡単に言うと、「お口の中に入っている歯科金属が劣化して腐食し、金属が体内に入ってしまうと、いろいろな症状が全身に起きる可能性がある」と言うことです。
我々現代人は、常に大気汚染、食品添加物、紫外線などによって免疫機能が低下し、体質が極度に弱体化し始めていると考えられます。個人差はあるものの、微量のアレルギー因子に生体の過剰反応が現れる事は十分に考えられます。
金属もアレルギー因子の一つです。つまり、すべての歯科金属に、その可能性があるというわけです。
健康に関心のある方は、まずお口の中に<身体により馴染み、毒性がない審美的な歯科材料>を使用することが望ましいと思います。(体により馴染むことを、「親和性に優れる」と言います。)
ただ、こうした体に優しい歯科材料は、今の段階では保険適用ではないのが残念です。
でも、自分の健康は自分で守る事が最善の方法でしょう。
皮膚疾患、アレルギー、不定愁訴から身を守り、見た目にも美しい口元を求めるなら、いろいろな症状が出てつらい思いをする前に、メタルを除去するのが賢明です。
ここで大切なのは、かぶせているメタルだけではなく、土台の金属も必ず外して、安全な歯科材料に変えることです。
他の歯科医院で、せっかくセラミックスをかぶせたにもかかわらず、アレルギー症状が治まらない…という患者さんがいらしたのでよく調べてみると、土台にメタルを残していた、ということもありました。他にも、金属アレルギーを緩和するために、土台のメタルを外そうとしたがどうしても取れなくて、泣く泣く歯を抜かれた方もいました。
今回、学会で学んだことは、また当院のホームページにも載せていく予定です。
朝9時から夕方5時までという長い1日でしたが、何とか学生時代のときのように、睡魔にも耐えて最後まで講演を聞いた自分自身に努力賞です。
メタル歯科からより一層勉強し、メタルフリー歯科に邁進していきます。 |